療養患者のバイタルデータを遠隔から一括監視
腕時計型のマルチヘルスモニター+「obniz」を用いた監視システム 自治体での導入進む

三栄メディシス株式会社

電子カルテや医療用電子機器、医療用ソフトウェアの開発製造を行っている三栄メディシス株式会社(以下、三栄メディシス)が提供する「パルスオキシメータ連続遠隔監視システム」にobnizのBLEゲートウェイシリーズが採用されました。

obnizのBLEゲートウェイを導入した目的をはじめ、活用法や効果についてお話を伺いました。

[お話を伺った方]

三栄メディシス株式会社

医療ソリューション部 取締役部長
細見 健司様

自社のヘルスモニターデバイスを用いた遠隔監視システムを
より多くの人に

「パルスオキシメータ連続遠隔監視システム」とは、三栄メディシス開発の携帯型ヘルスケアモニタ「チェックミー」で計測した血中酸素(SpO2値)、心電図や心拍数等のバイタルデータを遠隔から確認することができる仕組みです。

チェックミーから取得したデータをクラウドに送信、専用アプリでデータの閲覧や通知の受け取りができ、離れて暮らす家族の健康状態の確認や、遠隔診療のツールとして活用されています。

また最近では、パルスオキシメータの測定値を利用し、コロナの軽症者療養ホテルでの監視対象者の動脈血酸素飽和度の監視に、複数の自治体で導入されはじめています。

【2022/2/1 追記】コロナ自宅療養者向けSpO2値遠隔監視システムとして、東京都が直接管轄する多摩地域の2つの保健所(多摩府中保健所/多摩立川保健所)で貸出事業が開始されました。

obnizのBLEゲートウェイが東京都のコロナ自宅療養者向けSpO2値遠隔監視システムに採用

パルスオキシメータ連続遠隔監視システムの仕組み
パルスオキシメータ連続遠隔監視システムの仕組み(パルスオキシメータ連続遠隔監視システム パンフレットより引用)

コンセントと一体になったコンパクトな形状が決め手
利用者の手間を軽減し利便性を向上

Bluetooth経由で取得したバイタルデータは、obnizのBLEゲートウェイを介して自動でクラウドにデータを送信します。

従来までは、デバイスとクラウドの中継にスマートフォンやタブレット端末を使用していましたが、ユーザー側でのアプリのインストールや設定操作に課題を抱えていました。

デバイス(チェックミー)とゲートウェイを送るだけ
電源につないで即サービス導入

obnizのゲートウェイは、中継機としての機能に特化しています。コンセントに挿してWi-Fi設定するだけで、専門知識がなくても誰でもセッティングを完了できるため、スマートフォン上でのアプリ操作が不要となりました。

エンドユーザーの操作が簡潔になることで、マニュアルの簡略化や設置時におけるサポートの負担軽減にもつながっています。

デバイスとゲートウェイを送付し電源を入れるだけで、導入完了
デバイスとゲートウェイを送付し電源を入れるだけで、導入完了

常時設置や複数台接続が可能に

従来までの運用においては、1つのデバイスに対して1台スマートフォンやタブレット端末が必要でした。病院や施設等で、まとまった台数を導入するにあたって、端末自体の価格や、アプリ設定の手間、盗難・故障のリスクが障害となることも少なくありませんでした。

obnizのゲートウェイは、複数のデバイスからのデータを1台のゲートウェイでまとめて取得できます(*最大同時接続数7台)。また1台の価格がスマートフォンなどの端末と比較すると安価で、常時設置できる点に魅力を感じています。

セッティングの簡略化 および 設置場所や保守、メンテナンスの各工数を簡略化できるという運用面での効果を期待しています。

届いたその日に接続、1週間でサービス連携

チェックミーとobnizのBLEゲートウェイをBluetoothで接続して、データをクラウドへ送信、サービスと連携させます。

デバイスとゲートウェイをBluetoothで接続し、データをクラウドへ送信

検証用に1台購入したobnizのゲートウェイは、お昼休憩に行っている1時間ほどの間に、社内のエンジニアにより簡単にデータの取得ができてしまいました。こんなに簡単でいいのかと心配になる程です。

さらにそこから、連携部分のプログラムを微調整し、たったの1週間という速さでサービス連携も完了し、実機を使ってデモができるまでになりました。取得したいデータも決まっていてサーバー側のAPIも決まっていたので開発も早かったと思います。

自らの健康を自ら管理していく社会づくりを目指して
様々な自治体や施設に、多様な活用法で導入拡大を目指す

医療事務ソフトや電子カルテなど、医療関係者向けの事業を行ってきた私たちが目指すのは、IoTによる、自らの健康を自ら管理していく社会づくりです。

療養施設、介護施設、ターミナルケアなど、遠隔からの一括監視により診療の効率性や確実性を確保し、看護者、介護者の負担の軽減など得られる恩恵は多いと感じています。

形状も機能もシンプルなobnizのゲートウェイの導入により、設定のための複雑な操作が不要となり、導入のハードルが下がることで、活用範囲がさらに広がることに期待しています。


チェックミーとは

チェックミーは、1台の中に「心電図」「パルスオキシメーター」「体温計」「SpO2トレンド」「歩数計」「アラーム」の機能が搭載されたコンパクトな携帯型マルチヘルスケアモニターです。

https://san-ei.com/checkme

チェクミー 装着イメージ
チェクミー装着イメージ

「パルスオキシメータ連続遠隔監視システム」および「チェックミー」についてのお問い合わせは、以下の連絡先までお願いいたします。

三栄メディシス株式会社

三栄メディシス株式会社 https://san-ei.com/

所在地/連絡先〒607-8116 京都市山科区小山鎮守町14番地1
TEL:075-502-0066
E-mail:[email protected]
事業内容・医療用電子機器の販売
・医療用電子機器の輸入
・電気計測器の販売
・OA機器の販売
・コンピュータソフトの設計開発と販売
・上記各機器、システムの修理及び保守管理
・その他上記に付帯する一切の業務

obniz BLEゲートウェイシリーズについて

obniz BLEゲートウェイシリーズは、エンコアードジャパン株式会社が開発した『コネクトハブ』※注 を、独自のIoTテクノロジー「obniz」を活かしてカスタマイズしたゲートウェイです。

※注:ソフトバンク株式会社の子会社であるエンコアードジャパン株式会社が開発したゲートウェイ

電源とWi-Fi / LTE環境があれば、ゲートウェイをコンセントに挿しておくだけで、BLEのスキャンや接続などすべての操作を専用クラウド(obniz Cloud)より行うことができます。

豊富な機能を持ちながらも、製品価格は一般的なゲートウェイの約2分の1、さらにクラウドの無期限利用権も含まれています。

<その他の特徴>

  • BLE通信ができるあらゆるIoT機器に対応
  • 現地でWi-Fiセットアップを行うだけの簡単設置
  • デバイス-クラウド間の安全な通信(TLS通信)
  • ゲートウェイ内には、センサーデータが溜まらず漏洩の心配はなし

obniz BLEゲートウェイシリーズ製品ページ

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