「ものづくり」教育に
『obniz Board』を活用

情報科学専門学校 実践IoT科 1年生発表会

学校法人 岩崎学園 情報科学専門学校の「実践IoT科」では、『obniz Board』 が1年次生徒の教育ツールとして採用されています。

近年、スマート家電やウェアラブルデバイスなどのIoT製品、ロボットが日常生活に浸透し、年齢を問わず多くの方に愛用されるようになってきました。IoT開発用コントロールボード『obniz Board』は、個人でもアイデアを活かしてIoT製品が制作できる点が支持され、2018年の発売以来ロングセラーとなっています。
学校法人 岩崎学園 情報科学専門学校の「実践IoT科」では、この『obniz Board』 が1年次生徒の教育ツールとして採用されています。

今回は、情報科学専門学校 実践IoT科の教育方針と共に、2021年3月8日にオンラインで行われた発表会の作品の一部をご紹介します。

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情報科学専門学校 実践IoT科の教育

「こちらの学科では、システム開発を学びながらIoTを“道具”として使えるようになるためのカリキュラムを組んでいます。具体的には、ウェブ開発やクラウド、データベース、ネットワーク構築などの授業を行っています。顧客や社会の課題解決の手段のひとつとしてIoTを活用し、自らプロトタイプを作成して提案できる人材を育成することが目標です」(担当教員:武藤幸一先生/以下、武藤先生)

1年次の生徒たちは、カリキュラムのひとつである「ものづくりプロジェクト」で主体的かつ自由に発案から実装までの過程に取り組み、年に1回発表会を行ってきました。2019年からは、それぞれの作品づくりに当社の『obniz Board』が使用されています。

「実践IoT科の生徒たちは、1年次にウェブサイト開発の一環でJavaScriptを学びます。電子回路の知識が無くてもJavaScriptでIoT開発ができる『obniz Board』は、とても魅力的です。実際、生徒たちは何の苦労もなく採り入れて、ものづくりに活かしています」(武藤先生)

obniz Board


obniz Board

・個人の電子工作からビジネスレベルの高度なIoTまで対応
・ご家庭や教育機関でのプログラミング学習教材としても活躍

生徒たちが生み出した作品

情報科学専門学校 実践IoT科では、自らの発想を「カタチ」にして人々の暮らしや社会に貢献する意欲を持つ生徒たちが、システム開発やIoTの技術を学んでいます。
今回の発表会でもそれを裏付けるように、日常や身の回りの出来事をから得た気づきに対して、IoTを通じて解決しようとする作品が多く見られました。発表された作品の一部をご紹介します。

畔地さんの作品『WHETHERIUM(ウェザリウム)』

概要・仕組み

名前は、“weather”(天気)× “terrarium”(ガラス容器に収まった植物)の造語です。その日の天候を、LEDの色とBGMの変化により知らせてくれます。

定期的にAPIへアクセスすることで、結果に応じてLEDテープとMP3ボードを制御する仕組みです。
『obniz Board』によって、以下の機能を有しています。
-天気予報APIへのアクセス
-フルカラーLEDテープ(WS2812)の制御
-MP3再生ボード(Grove MP3)の制御

室内で天気の変化を知ることができるほか、美しい見た目や天気のイメージに合うBGMも楽しめます。
「時刻指定機能や光の動き、雨や雷の表現などを加えれば、さらに魅力的になる」と、考えているそうです。

楊さんの作品『じゃんけんマシーン』

概要・仕組み

老若男女問わず、気軽に楽しく遊べるゲームです。

『Google Home』がかけ声を認識し、『Leap Motion』で手指の動きを察知させ、モーターによりじゃんけんの表示板が出てくることで、勝負ができます。結果は、マシーン側面の『obniz Board』に自動表示されます。

「LEDでの色の変化や勝ち負けに応じた効果音があれば、より楽しいマシーンになる」と構想しているそうです。

LINHさんの作品『雨だ!洗濯物』

概要・仕組み

水分センサーが雨を検知して、モーターにより屋根が閉まることで洗濯物が濡れるのを防ぎます。
天気予報と連動させ、モバイルからのボタン操作でも屋根の開閉ができます。

「接続部品を目立たなくすることで、実用性が十分期待できる」と、ご本人は考えています。

今回の発表会に関する武藤先生のコメント

2020年度はコロナ渦の影響で学生たちがなかなか登校できなかったため、学校から送付した『obniz Board』および電子パーツ類を使い、それぞれの自宅で「ものづくりプロジェクト」の作品を制作してもらいました。そうした背景もあってか、今回の発表会では「自宅での利用を想定した身近で実用的、かつ楽しくてこだわりもある」作品が多く揃いました。

IoTの良い点は、ちょっとしたアイデアで世の中を変えられることだと思っています。新年度は、学生たちにぜひとも人を幸せにするような作品をさらに作って欲しい、と願っています。


実践IoT科の生徒たちは2年次にさらに本格的なシステム開発を学び、産学連携のプロジェクトも行う計画になっています。こうした2年間のカリキュラムを経て、ITの幅広い知識と技術に加え、課題に対して「カタチ」でアイデアや解決策を提案できる能力を磨きます。
その結果、「こちらの学科の開設後に初めて送り出した、2020年度卒業生の就職率は100%となりました」(同校発表)とのことです。

今回の発表会では、1人ひとりの未来像が垣間見られる作品が揃っていました。
これから新しく入学する生徒の皆さまも同様に、『obniz Board』とアイデアをかけ合わせて「ものづくり」の楽しさやIoTで社会に役立つ喜びを感じられるよう、私たちも願っています。

学校法人 岩崎学園 情報科学専門学校
学校長岩崎文裕(いわさきふみひろ)
所在地神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-17 相鉄岩崎学園ビル
開校1983年
学科情報セキュリティ学科/実践AI科/先端ITシステム科/情報処理科/実践IoT科/Web技術科/ITライセンス科/ビジネス科
公式サイトhttps://isc.iwasaki.ac.jp/index.html