鹿島建設株式会社(以下、鹿島)が建設現場で活用中のリアルタイム現場管理システム『3D K-Field』に対し、クラウドを付帯した弊社製品『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』の提供を2020年8月より開始しました。
コンテンツ
obniz導入の背景
建設現場では常に多くの人員と資機材が必要ですが、同時に、それらの位置と作業効率の最適化によって時間や費用の削減を図ることも求められます。
そこで近年は、BLEビーコンによる位置情報収集と『3D K-Field』に代表される空間の可視化システムが活用されはじめています。
位置情報や施設情報の管理システムに欠かせないゲートウェイ(以下、GW)は、GW自体の導入費用のほかに、「セットアップ」と「メンテナンス」のコストが課題として挙げられます。
『3D K-Field』のような資機材や人の位置情報を一元化する大規模なシステムの場合、多数のGWやセンサー、ビーコン類が必要です。それらのセットアップおよび保守・運用には、専門スタッフをその都度現地に派遣する必要があり、1台のGWに対し一定の作業コストが必要となります。
また、建設物の規模が大きくなるほどさらに多くのGWを導入する必要があり、全体の導入費用のほか、セットアップ、メンテナンスのコストの増大もネックとなっていました。
obnizのゲートウェイが選ばれた理由
『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』はクラウドの機能を付帯しながらも、導入と保守・運用費用が抑えられる点が評価されています。
設置コスト・メンテナンスコストを削減
obnizのゲートウェイは、電源コンセントに挿してネットワーク設定をするだけで、各種BLEセンサーやビーコンを専用クラウドにつなぐことができます。クラウドのAPIにより、既存のアプリケーションやシステムに連携します。
ビーコンへの接続やサーバーへのデータ蓄積の設定はすべてクラウド上で制御可能で、保守点検やプログラム変更、測位対象機器の追加もすべて遠隔から対応できるようになります。
– セットアップが容易
設置の際は、GWでWi-Fiの設定さえ事前に行っておけば、GWの設置はコンセント(電源)に差し込むだけでよいため、現場の作業者でも対応できます。
– 遠隔での監視・メンテナンスが可能に
ゲートウェイに付帯する『obniz Cloud』では、「Wi-Fiの電波強度」「死活管理」「ログ管理」などのデバイス管理機能が標準提供され、設置した全てのGWの状態を遠隔で監視できます。加えて、プログラムはサーバ上で作成・更新できるため、遠隔からの改修や再起動が可能です。プログラムを更新するだけで、即座に対象のGWに反映されます。
エラーや不具合の原因も事前に把握できるため、現地に担当者を派遣するのは必要最低限のみとなり、コスト削減に大きく貢献します。
obnizのゲートウェイ導入の効果
導入と運用コストを約3割削減
各種キッティング作業、およびネットワーク設定作業のコストを削減できたことで、システムの導入と運用コストを通常のGWの場合よりも約3割削減できました。
1台あたりの価格が安価であることに加え、セットアップが容易であることや、遠隔からのメンテナンスが可能であることなど、obnizのゲートウェイの機能性の高さがコストの削減へとつながりました。
『3D K-Field』とは
『3D K-Field』は鹿島が、2019年にアジアクエスト株式会社、マルティスープ株式会社と共同開発した、資機材や人の位置をデジタル空間上で可視化して管理できる、リアルタイム現場管理システムです。
<参考情報>
『3D K-Field』紹介動画(YOUTUBE)
『K-Field』に関するプレスリリース
https://www.kajima.co.jp/news/press/201903/6a1-j.htm
『obniz BLE/Wi-FIゲートウェイ』について
『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』は、エンコアードジャパン株式会社が開発した『コネクトハブ』※注 を、CambrianRobotics独自のIoTテクノロジー『obniz』を活かしてカスタマイズしたゲートウェイです。
※注:ソフトバンク株式会社の子会社であるエンコアードジャパン株式会社が開発した世界最小クラスのWi-Fiゲートウェイ
電源とWi-Fi環境があれば、ゲートウェイをコンセントに挿しておくだけで、BLEのスキャンや接続などすべての操作を専用クラウド(obniz Cloud)より行うことができます。
豊富な機能を持ちながらも、製品価格は一般的なゲートウェイの約2分の1、さらにクラウドの無期限利用権も含まれています。こうしたコストパフォーマンスの良さが、導入先企業から高く評価されています。
<その他の特徴>
- BLE通信ができるあらゆるIoT機器に対応
- 現地でWi-Fiセットアップを行うだけの簡単設置
- デバイス-クラウド間の安全な通信(TLS通信)
- ゲートウェイ内には、センサーデータが溜まらず漏洩の心配はなし
【プレスリリース】鹿島建設のリアルタイム現場管理システム『3D K-FieldⓇ』にて クラウドを付帯した『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』を採用、今後も順次導入予定(2020年12月15日)
資料請求
obnizについての資料をご用意しております。
詳しい内容を知りたい方は以下よりお問い合わせください。