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IoT x スポーツ・フィットネスの事例紹介

この記事では、スポーツ・フィットネス分野で行われているIoTの事例を紹介します。

i・Ball Technical Pitch

i・Ball Technical Pitch

i・Ball Technical Pitchとは、株式会社アクロディアが開発した、内蔵センサーにより投球を統計的に解析・見える化できるスマート野球ボールです。専用スマートフォンアプリとBluetoothで接続することで使用できます。公式ボールと同じサイズ・重量なので、通常のボールと同様に投球できます。

ボールに 3軸角速度センサー3軸加速度センサー3軸地磁気センサー が内蔵されており、専用のサーバによって、球種、球速、回転数、腕の振りの強さと時間、ボールの回転の再現など投球データの解析ができます。

また、同社の「Technical Pitch Lab」というWebサービスを利用することによって、投手ごとの日々の計測データの表・グラフや球種別の全国のデータを確認することができます。

ちなみに、こちらは日本の製品ですが、2019年6月より台湾野球基礎発展基金会推奨のトレーニングツールとして、台湾全土においても販売を開始することになったそうです。

Smart Tennis Sensor SSE-TN1S

Smart Tennis Sensor SSE-TN1S

Smart Tennis Sensor SSE-TN1Sとは、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が開発した、自分のテニスのプレイを解析できる、テニスラケット専用のアタッチメントです。こちらも専用スマートフォンアプリとBluetoothで接続することで使用できます。テニスラケット主要5メーカーに対応しているため、新しくラケットを買う必要はなく、自分の持っているラケットにはめ込むだけで使用できます。

アタッチメントには 加速度センサー角速度センサー が内蔵されており、スイングの種類を識別して割合グラフを表示したり、ショットの位置・インパクト位置・スイング速度・ボール速度・ボールの回転などを計測したりできます。日々の練習データを蓄積することによって、成長をグラフから確認することもできます。また、これらのデータは映像とともに記録することができるため、データと連動させて再生することで、フォームの課題を発見しやすくなります。

専用スマートフォンアプリとのBluetooth接続を必要としていますが、センサー内に約12000球分のデータを保存できるため、練習中に常時Bluetooth接続している必要はありません。

Wilson X Connected Basketball

Wison X Connected Baskerball

Wilson X Connected Basketballとは、Wilson Sporting Goods Companyが開発した、内蔵センサーにより自分のシュートの精度や成果を記録可能なスマートバスケットボールです。こちらも専用スマートフォンアプリとBluetoothで接続することで使用できます。サイズや重量は今までの同社の製品と同じため、いつも通り練習することができます。

Free RangeFree ThrowBuzzer BeaterGame Time の4つのモードがあり、コートの位置ごとのシュートの成功率を計測したり、実況や観客の声援の再現を聴きながら練習することができます。また、今までの練習の成果をグラフ化して表示したり、自分のデータを友達やコーチに共有することもできます。

バッテリーは内蔵型のため充電ができませんが、10万回シュートできる仕様になっているそうです。

ORPHE TRACK

ORPHE TRACK

ORPHE TRACKとは、株式会社no new folk studioが開発した、着地法やプロネーション、左右バランスといったランニングの重要な指標を分析できるスマートフットウェアです。株式会社no new folk studioはこの製品の前にも2016年にOrpheという、約100個の個別制御LEDと9軸のモーションセンサを備えたスマートフットウェアを発売しています。

靴に内蔵されたセンサーモジュールに、 コンピュータ加速度センサー角速度センサー が搭載されており、これらによってランニングフォームを分析できます。現状、着地法・プロネーション・接地時間・ストライド・ピッチの5つのランニング指標を計測できますが、今後もアップデートによって増えていくそうです。これらの指標は専用のスマートフォンアプリとデータを同期することによって可視化できます。

2019年4月15日〜皇居ランナーに向けて無料で貸し出し体験を行っているそうです(2019年6月27日現在)。詳しくはORPHE TRACKの公式サイトをご覧ください。

Valour

Valour

Valourとは、vanHawks社が開発した、スマート自転車です。 加速度センサー磁気センサースピードセンサー死角検知センサー といった豊富なセンサーやGPS受信機を備えています。

スマートフォンとBluetoothで接続することによって、目的地までナビゲートすることができます。ハンドルについたインディケータが点灯して、右左折するべき地点やUターンが必要なときを通知するので、こまめに停車してマップを確認する必要がありません。

また、走行中に背後から障害物が近づくと、ハンドグリップが振動して通知するので、より安全性を高めることができます。

さらに、専用スマートフォンアプリと連携することによって、日々の消費カロリーや移動距離、平均時速などを管理することができます。


いかがでしたか。現在自分の健康状態を把握できるスマートウォッチやスマートバンドなどが流行していますが、他にも様々なIoT x スポーツ・フィットネスの事例が存在します。スポーツ・フィットネスの分野は大量にデータを蓄積・解析できるIoTの技術と相性が良いため、これからさらに発展するでしょう。